タイワンクロボシシジミ A

A 開聞山麓で採取した幼生を飼育
B 開聞山麓で発生中の♀から採卵・飼育

 

A 開聞山麓で採取した幼生を飼育
 2003年8月18日、指宿市開聞岳山麓のアカメガシワに来ていたタイワンクロボシシジミ♀を採集し採卵・飼育を試みたが翌日には死亡。県本土としては2001年9月24日の南さつま市大浦町亀ヶ岡における神園氏の報告以来、2例目の記録になる。
 翌8月19日に再度現地で♀を採集し三角紙を車まで取りに行き入れようとしていたら、アスファルトの熱かネットに一緒に入り込んでいたクモによるものか、5分間の間なのににまたしても死んでいた。しかし、持ち帰った花芽から卵数個と幼虫1頭が見つかり飼育を試みた。
 2003年8月19日
アカメガシワで採卵中
  2003年8月22日
タイワンクロボシシジミ卵殻
 その後、弟も開聞山麓で幼生を採取し飼育、羽化させている。
  2003年8月22日
タイワンクロボシシジミ若齢幼虫
画像をクリックすると拡大して見られます
 2003年8月24日
アカメガシワを食べる中齢幼虫
画像をクリックすると拡大して見られます
 
 2003年8月24日
アカメガシワを食べる終齢幼虫と食痕
画像をクリックすると拡大して見られます
 2003年8月29日
タイワンクロボシシジミ蛹
 成長がとても早く、8月28日と29日に各1蛹化した。
 前蛹から蛹化まで約5分。蛹化直後は背中がピンク色をしている。
 まだ、前蛹1頭と終齢幼虫1頭、中齢幼虫1頭がいて、途中2頭の死亡を確認しているので、採取してきた花芽には少なくても7個の卵が産み付けられていたことになる。
 9月5日、最初に蛹化した蛹が羽化し、最後の終齢幼虫が蛹化。 
 
B 開聞山麓で発生中の♀から採卵・飼育
 2003年9月6日、開聞山麓に次代の発生確認に行き、2♂3♀を確認。♀は盛んに産卵中で、採集した♀も花芽と一緒にいれておいたら車中で多数産卵し、夜の例会で卵を知人にも配布できた。
 2003年9月15日
アカメガシワ蕾の卵と孵化殻
 2003年9月17日
アカメガシワ蕾に産み付けられた卵
 
 9月23日、餌不足や管理が悪く生き残っている幼虫は1頭のみになった。
 11月2日、開聞山麓に行ってみたがアカメガシワの新芽も少なくなり、幼生や成虫を確認できなかった。 これまでにも他の場所でも幼生や成虫を探してみたが確認できたのは当地だけだった。

 

A 開聞山麓で採取した幼生を飼育
B 開聞山麓で発生中の♀から採卵・飼育