B 桜島で採取した幼虫を飼育(低温期型)
2007年11月18日、桜島の溶岩道路沿いのソテツ並木(鹿児島市桜島赤水町)から採取した終齢幼虫50頭ほどを飼育。所々に若葉が残っており多数の幼虫を確認。 |
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2007年11月18日
食痕と終齢幼虫
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2008年1月7日13:40
羽化の最中 |
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2008年1月7日
羽化直後の低温期型♂ |
2008年1月7日
羽が伸びず羽化失敗の♂ |
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幼虫は屋外の飼育舎で飼育、蛹化開始日は不明。
羽化した1月7日の鹿児島市の最高気温は17.8℃、最低気温は9.0℃で3月並みの陽気であった。羽が伸びない個体もいた。
1月7日2♂羽化
1月17日1♀羽化
1月19日4羽化(1頭は羽不伸)
1月23日3羽、1蛹を残し羽化し終わる。 |
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2008年1月12日
クロマダラソテツシジミ低温期型 |
2月5日、羽化した♂♀3頭を屋外ネットに若葉と一緒に入れてあるが、寒くてジッと止まって交尾どころではない様子。
4月5日9:00〜10:20、溶岩道路のソテツを10数カ所調べたが、羽化失敗の蛹や干からびた蛹、羽化殻ばかりで生きた蛹は見つからず、越冬できなかったものと思われた。 |
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C クロマダラソテツシジミの産卵数を調べてみた 2008年4月〜2011年3月まで奄美大島宇検村名柄に単身赴任。
2008年6月28日17:20、瀬戸内町久慈から花天へ4Km程行った人家前のソテツで新鮮なクロマダラソテツシジミが10数頭群れ飛んでいた。ここは今までも気をつけていたがいなかった場所で、奄美に来て初めての成虫確認となった。採卵用に数頭採集し♀の産卵数を調べてみた。
翌6月29日、再度現地を訪れ詳しく調べてみたが蛹殻は見つからず、1ペアが交尾、産卵中の♀もいた。この日は他の場所でも成虫や卵、産卵中の♀を確認できたので、ここ数日で奄美南部に集団で飛来してきたものと思われる。西古見で新鮮なソテツ若葉を10本ほど切って採卵用に持ち帰る。 |
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翌6月29日は自宅のすぐ側のソテツでも産卵中の1♀を確認。また、瀬戸内町久慈から花天へ3Km程行ったシロノセンダングサで吸蜜中の4頭を確認、近くのソテツ若葉には食痕らしきものもあった。西古見集落を過ぎた先の「西古見ソテツ団地」という看板近くでも多数のアマミウラナミシジミに混じって1頭を確認。更に宇検村佐念〜名柄のソテツでも食痕と1卵を確認した。 |
2008年7月6日
採卵し孵化した幼虫
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1、洗濯ネットに40cmほどのソテツ新芽や若葉を3本水挿しにして入れ、♂♀各1頭を放し明るい半日陰の縁側で採卵を行った。
2、毎朝、薄めたアクエリアスを染みこませたスポンジをネット上に置き吸蜜させる。卵期を3日と想定し3日経ったらソテツを取り出し、卵のある小葉を切り取ってルーペで卵数を数え、新しいソテツの葉を入れる。これを♀が死ぬまで繰り返す。
3、孵化が確認できたら♂は外し、見落とした卵もあるので毎回残った葉は捨てないで6日後に再度見落として孵化した幼虫数も数える。
7月8日朝、♀が死亡。6月29日〜7月7日までの産卵数は次のようになった。
6月29日〜7月1日、見落とした卵数も含めて242個
7月2日〜7月4日、同じく147個
7月5日〜7月7日、同じく39個。 9日間で428個となった。 |
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産卵日が3日も違うと幼虫サイズも大分差が出て、餌切れになると共食いする。
高崎氏は2001年9〜11月、宮崎県の自宅で累代飼育を行い、「1♀で少なくとも330個は産めるだろう」と述べている。今回はそれを100個ほど上回る結果となったが、実際野外では♀の体力とソテツ新芽や若葉があればもっと産卵できると思われる。 |
2008年7月6日
終齢幼虫と共食いで死んだ幼虫 |