カバマダラ H

A 薩摩川内市で採取した中齢幼虫を飼育
B いちき串木野市から幼生を持ち帰り飼育
C 鹿児島市で発生中の幼生を持ち帰り飼育
D 山下墓地から持ち帰った幼生を飼育
E いちき串木野市荒川で採取した4卵を飼育
F 枕崎市から持ち帰った2終齢幼虫を飼育
G 自宅庭に産卵に来た♀を採卵・飼育
H アルキポイデス型の飼育
I 名柄の庭で産卵した卵を観察・飼育

 

H アルキポイデス型の飼育
 2007年10月3日、鹿児島市広木2丁目の「ひろき保育園」周囲で大学生の中村氏によりカバマダラの後翅が白くなるアルキポイデス型発生の情報があり、10月4日朝1♀を頂く。早速庭の飼育舎に放すと産卵を始めた。
、10月5日現地に行き♀は見つからなかったがアルキポイデス型1♂と幼虫を採集し飼育舎に放し飼育した。丁度この日は10月1日に枕崎市で採取した蛹から♀が羽化したので、採集したアルキポイデス型♂との交配も試みてみた。
 アルキポイデス型は数年前にも指宿市喜入でも飛来発生したことがあり、近年マレー半島やスマトラで増加傾向にあるらしい。
2007年10月5日
アルキポイデス型♂
2007年10月5日
アルキポイデス型♂
   
 10月6日、枕崎産♀とアルキポイデス型♂が交尾(A)、交尾継続時間は約2時間。中村氏から頂いたアルキポイデス型♀は産卵を継続。

 10月7日15時前、今度はなんと採集した♂と頂いた♀が交尾(B、アルキポイデス型同士)、カバマダラも♂♀共複数回交尾することを知る。

 AとBの♀からどんなカバマダラが羽化するか、別々に飼育するために、もう1つ飼育舎を造った。
  
2007年10月5日
左がアルキポイデス型♂
 
2007年10月7日14:50
アルキポイデス型同士の交尾
2007年10月7日
AとBの♀を別々に採卵・飼育
 10月5日に採取した幼虫は7日に蛹化したが、羽化したのは普通型だった(羽化日は不明) 。頂いた母チョウは後日死亡。
 
飼育結果
A(普通♀×アルキポイデス型♂) B(アルキポイデス型同士の♀×♂)
11月9日と12月12日に各1♂
普通型が羽化
11月11日、普通型1♂
11月14日、アルキポイデス型1♀
12月15日、普通型1♂
12月22日、普通型2♂と1♀
12月24日、普通型1♂ が羽化
 結局、F1で羽化したアルキポイデス型は1頭だけで、Bのアルキポイデス型同士でも普通型が羽化することがわかった、遺伝子の関係によるものと思われる。
 12月27日、F2のアルキポイデス型♀はまだ生きている。
 2008年1月12日、蛹も3頭生きている。
 その後の記録が見当たらないことから、♀は産卵せずに死亡、蛹も羽化せず累代が絶えてしまったと思われる。

 

A 薩摩川内市で採取した中齢幼虫を飼育
B いちき串木野市から幼生を持ち帰り飼育
C 鹿児島市で発生中の幼生を持ち帰り飼育
D 山下墓地から持ち帰った幼生を飼育
E いちき串木野市荒川で採取した4卵を飼育
F 枕崎市から持ち帰った2終齢幼虫を飼育
G 自宅庭に産卵に来た♀を採卵・飼育
H アルキポイデス型の飼育
I 名柄の庭で産卵した卵を観察・飼育